Mortar Tables

新規Webデザイン会社のオフィスのためにつくられたテーブル。よくホームセンターには、庭に置かれる目的の天板がタイル貼りなどのスチールフレーム製テーブルがある。本テーブルはその延長上で考え、屋外でも使える仕様となっている。元となる市販のテーブルの仕上げ材としてのタイルを剥ぎ取り、下地のモルタルをむき出しにして、それを仕上げとするイメージである。通常は空間がまずあって、その空間にふさわしい家具を選ぶが、この主従関係を逆転させ、家具から空間の雰囲気を醸成できないかという試みである。テーブルというよりも床の材料のイメージが強いモルタルを選ぶことで、テーブルなのか床なのかという見立てを誘発し、ではテーブルを決定している要素は何だったのだろうかという、テーブルを決定付ける条件を端正にデザインした。例えば天板の広さ、幅と奥行の比率、身体にフィットする高さ、手を置いたり、テーブルに伏せた時の肌触り、空間に置かれたときの天板の厚みと脚のプロポーション、最終的に全体としても落ち着いた雰囲気など。どちらかと言えば、本来の「調度品」という、任意の空間を塩梅良く使い込んでいくための家具という意味に忠実でありたいと考えた。1台1台職人が濃灰モルタルを金ゴテで仕上げているため、天板は絶妙の風合いが転写されている。工場で検査したとき、オフィスに置かれ始めたとき、どちらでもこのテーブルがあることで空間が凛とした空気に変わることが体験できた。

計画年:2009
用途:テーブル
規模:W1800×D525×H730
仕様:スチールフレーム+濃灰モルタル金ゴテ仕上げ
※オーダー可ですが、技術も進歩するので仕様が変わる可能性があります。
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