Mosaic Art Project 1st

大震災後減少した子供の遊び環境を支援するNPO法人の活動の一環として企画されたモザイクタイルを使ったアートプロジェクトへの支援。NPO代表は画家としてこの地で活動しており、震災後街の色が失われたと感じた中で幸いにも流失を免れた数少ない自身の絵画を用いて、自宅跡地を起点に再び色を取り戻そうと試みた。

第一弾に用いた原画『北上川』は、当時たまたま山口県で展示していたため残ったもので、震災前の石巻を描いた貴重な作品である。基調となっている赤の色は『誕生』を意味しており、石巻復興の願いを込めて選んだものである。

子供たちや仮設住宅の住民と作業しやすいように分割されたベニヤ下地に1粒ごとに根気よく貼り付け、計約6700粒、縦1.8m✕横2.4mのモザイク絵画が完成した。それをご自宅跡地に展示するための台座の設計・施工・設置の支援を行った。しかし、小さな絵画ゆえ立てて展示をしないとよく見えない。そこで台座をイーゼルのように組むことを考えた。材料はどれもホームセンターで揃うものを前提に、ボランティアスタッフでも組立て・解体できるように検討した。一番大変だったのは、沿岸で吹きさらしがひどいため、転倒しないようにすることだった。風景の中ではとても小さな絵画に映るが、朱に染まり、釉薬が塗られた色の粒は背景の太平洋の煌めきにも勝るものだった。第一弾が終わりパーツごとに分解されたアートは、石巻専修大学図書館に運び込まれ、再構築され、寄贈された。

計画年:2012.1~2012.3(第1弾)
場所:宮城県石巻市
用途:アートスペース・広場
主催:NPO法人にじいろクレヨン